植木雑学⑥ クロモジ(黒文字)
2025/11/06
いつもありがとうございます。
三重県津市の株式会社Satonaです。
今日は植木雑学という事でクロモジに焦点を当てて書きたいと思います。
クロモジ(黒文字)はクスノキ科クロモジ属の落葉低木~小高木です。
日本(本州関東以西~九州)や朝鮮半島、
中国に分布し、山地の林内に自生します。
樹高は大体2~5m程度になり、多くは株立ち状に枝分かれします。

樹皮は緑褐色で所々に黒い斑点模様があり、
和名「黒文字」はこの樹皮のまだら模様が
まるで黒い文字を書いたように見えることに由来します。
(他説として、黒文字の枝を楊枝に使った際、その色から名付けられたとも)
葉は長さ4~8cmほどの楕円形で、薄い革質、秋に黄葉して落ちます。
3~4月、葉の展開前に黄緑色の小花を多数咲かせます。
花は散形花序(枝先に傘状)にまとまって付き、
派手さはないものの春の林床を彩ります。
雌雄異株で、雌株では秋に黒紫色の小果実を付けます。
木全体に芳香があり、枝を折ると爽やかな香りが立つのが特徴です。
その香気と細枝の美しさから、

日本の山野に広く自生する落葉樹で、半日陰を好む陰樹の性質があるようです。
雑木林の林縁や林床に生え、直射日光下ではかえって葉焼けする場合もあります。
耐寒性は比較的高く、東北南部ぐらいまでは
自生が確認されているため寒冷地でも育ちます。
(耐寒温度はおよそ-10℃前後と推測)。
逆に耐暑性もあり、暖地の林内にも自生しますが、
真夏の直射と乾燥が強い環境では葉がしおれやすいです。
従って、半日陰~明るい日陰が適した植栽環境だと思います。

またクロモジはクスノキ科特有の芳香成分(リナロール等)を含み、
虫除け効果もあるためか、病害虫の被害が少ない丈夫な木のようです。
他のクスノキ科同様、萌芽力があり根元からひこばえが出やすいです。
紅葉は条件が揃えば黄色~橙に色づき、落葉樹として秋の彩りも見せます。
クロモジは自然樹形を楽しむ庭木で、強い剪定はあまり行いません。
どうしても樹高を抑えたい場合や枝が混み合った場合に、
落葉期(11~2月)に不要枝を間引く程度で十分だと思います。
野趣と上品さを兼ね備えたクロモジは、
庭に一本あるだけで四季折々の表情と香りを届けてくれる、
知る人ぞ知る名脇役でもあります。
クロモジという名前は前述のとおり「黒い文字」に由来しますが、
その枝は古くから高級楊枝として利用されてきました。
茶道では客人に出す主菓子に添える楊枝を「黒文字」と呼び、
これはクロモジの枝を削って作ったことによります。
現在でも老舗和菓子店などではクロモジ製の楊枝が使われ、
その爽やかな香りが和菓子の風味を引き立てています。
クロモジ楊枝はしなやかで折れにくく、
使った後に口に含むと仄かな香りが広がるため、茶人に愛好されました。

また、薬用としても利用され、
樹皮や枝は健胃や発汗を促す生薬「黒文字」として知られます。
民間療法では枝葉を煎じて風邪薬や鎮静剤にした例もあるようです。
クスノキ科の仲間では、楊枝に使われる木は
他にヤブツバキなどがありますが、香りの良さでクロモジが最上とされました。
クロモジの花は控えめですが、
開花期になると淡い黄緑色の小花が枝一面に咲き、
背景の山の新緑と相まって繊細な美しさを見せます。
そのため「春の木洩れ日にはクロモジの花」
という俳句の季題にもなっています(クロモジは春の季語)。
クロモジは地味ながら和文化に深く根付いた植物であり、
森の香りを運ぶ存在として今後も大切にしていきたい木の一つですね。
それでは今日はこの辺りで失礼します。
また次回お会いしましょう~♪
ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。
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